学習法を教える 


 教えるべきは、知識のみにあらず。
 次の3つが必要。
・知識
・知恵
・学習法
 
 この稿では、学習法を取り上げたい。
 学習法を教えることにより、子どもの力格段と向上せり。

 学習法を教えましょう。
 
 ★学習法を教える


 漢字、前日の続きをおこなう。
 例の図である。
 この中から漢字を探す。
 20個見つけたら2年生として合格

 さて、昨日の続きである。
 結果からいうと、なんと60以上も見つけた。
 すごい!
 あきることなく、探していた。

 ここで教えたこと
 ・できるだけ自分の力でやる
 ・できないときは、友だちや先生に聴く
 ・できないときは、調べる。
  ※ここで教科書を使わせる。 
 
 学習法の導入である。


 

 ★先を読んで行動する


 先を読んでの行動
 例 体育のあとは給食、4時間授業
       ↓
    机をグループの形にしておく。
       ↓
    帰りのしたくをしておく。
       ↓
    体育が終わったら、当番はすぐに着替える。

 チャレンジタイムなども同様。
 「次は何をやるか」がわかる。
    ↓
 あらかじめ準備する。

 
 

 ★予測 予想 応用


 見た目にだまされない。
 原理がわかれば、桁が多くなってもできる。
 同じようにやればいい。
 そのことを教える。

 83+46
 62+74
 27+91
 これからが本題
 125+375
 318+682
 2579+7421
 子どもたちの集中度、熱中度が違う。
 えらく盛り上がった。
 難しいことに挑戦するのが人間。
 手が届きそう
 難しそう、でも、やってみたい。
 できた!

 これをやることによって、2桁のたし算の習熟度が上がる。

 ★3段階方式
   →
    →
     →

 入れる
 慣らす
 マスターさせる
 新しいものを入れる。
 その前に入れたものを慣れさせる。
 前の前に入れたものをマスターさせる。

 ★頭の使い方  コツを教える

  1+2+3+4+5+6+7+8+9+10
 について教える。
 難しそうに見える計算も、考え方によっては簡単になる。
 頭の使い方、工夫
 
 100−7  100を99+1として考える。
 そうすると、くり下がりがない。
 簡単にできる(はず)。

 ただし…1桁のたし算がぱっとできないと話にならない。
 基本的なことができるようになるまで、まだ時間がかかりそう。

 ★すべてにコツがある


 ・九九 5の段を教える。
 一通り教える。
 答え(の1の位)が、0か5になることを教える。
 すべてにおいて、こつ、ポイントがあることを教える。


こちらも、+9に入る。
 こつを教える。
 「0」以外は、十の位に1を書く。一の位にその数より1つ下の数を書く。
 例 3だったら、十の位に1,一の位に2、「12」とするということ。
 覚えれば簡単。
 訳がわかった子は、急に速くなった。


 ・ひき算のコツ

「引き算は、たし算」
「組み合わせを覚えよう」
 説明する。
「10引く2は、8ですね」
「2に何をたせば10になりますか」
「8」
「そうですね。では、5では?」
「5」
 組み合わせを覚えさせる。
「8と2,2と8」
「たし算は、逆にしても答えは同じなんですね」
 ・0と10
 ・1と9、9と1
 ・2と8、8と2
 ・3と7、7と3
 ・4と6、6と4
 ・5と5
 

 ★手で見る

 算数 
「ぼうやいろがみの数を、数字でかきましょう」
 実力差がもろに出る。
 注意力の差である。
 普段の態度とイコールなのがおもしろい。
 間違う子は「よく見ていない」のである。
 ひっかかったのが3番(2人)。
 百の束が3つ
 折り紙が5枚
 これを「350」としてしまったのである。
 百の位の次は十の位と思いこんでいるのであろう。
 見直しもしない。

    百   十   一
  ┣━━╋━━╋━━┫

 このような図を書かせる。
 それぞれの位の下に数を入れさせた。

 続いての問題
 (1)100を4こ、10を8こ、1を5こ合わせた数は□です。
 (2)100を5こと、1を9こ合わせた数は□です。
 (3)325は、100を□こ、10を□こ、1を□こ合わせた数です。
 (4)630は、100を□こと、10を□こ合わせた数です。
 これは、よくできていた。
 問題の問題は次である。
 一の位が2、十の位が6,百の位が5の数は□です。

 間違える子が出てきた。
 前述した図を書かない子である。
 毎回きちんと書いた子はノーミス。
 ・265 出てくる順に書いたのである。
 ・566
 ・652
 
 もう一度、図(上図)を書いて考えさせる。

    百   十   一
  ┣━━╋━━╋━━┫
     5    6   2

 このように、確認しながら書けばミスは少なくなる。
 これを「手で見る」という。
 いい加減にやったり、めんどくさがってやったりするからミスするのである。
 「めんどうくさい」を一掃しなければ。

 指導のステップ いろいろな角度から

 できたところがスタート。
 いろいろな角度から迫ることが大切。
 算数 一の位、十の位、百の位
 たとえば、次のような問題である。
 百の位は、5、十の位は6,一の位は2

 これは、すぐにできる。
 読んだ順に数字を書けばいい。 562

 しかし、ちょっとひねるとできなくなる子が出てくる。
 昨日教えた方法を使わない子ができない。
 一の位は、3、十の位は2、一の位は8

 これを、328 としてしまうのである。

 順番を変えてやる。

 十の位は、○、百の位は○、一の位は○
 一の位は、○、百の位は○、十の位は○
 などなど。

 少し練習したところで、またしてもひっかけ問題。
 一の位は2、十の位は3、百の位は0

 見事にひっかかった子がいた。
 「032」としたのである。
「先生のいったように、 百|十|一 の図を書いてやったから間違えたんです」
「とてもいい間違いです」
とほめたあと、指導する。
「032、電話番号だったらいいですけど、この場合は『32』ですね」

 次なる問題。
 十の位は0、百の位は0、一の位は0

 一人だけ、ひっかかった。
 「000」

  ★まねとオリジナル

 
 「こわかった、さびしかった。とてもかなしかった」
 を、一人ひとり音読させる。
 1周で終わらず、何回も読ませる。
 4周目
 ※最低でも、10種類くらいのいい方ができるように。
 教師がどれだけ見本を示せるかが勝負である。
 いろいろないい方。
 見本を示す。
 やらせてみる。→全員
 一人ひとりに考えさせる。
 見本で示したものから選ぶ。
 考える子はオリジナル
  1 オリジナル
  2 まね
 両方価値があることを教える。


 ★キーワードと観点を教える

 追究学習『じしゃく』
 はさむの続き。

 キーワードと観点

 次のように書く子もいうる。
「ぼくは、本をはさんでみました。つきました」
 やった内容100に対して、表現されていることは1である。
 厚さは、どれくらいなのか
 定規で測ってみよう。
「はさめるのは、紙だけか」
 ・木(板、机の板)
 ・ゴム(消しゴム)
 ・肉(手、耳など)
 材質に関係なくはさめるのか

 同じ紙でも、いろいろある。
 ・普通の紙
 ・画用紙
 ・段ボール
 など、種類によって変わるのか、変わらないのか。

 同じ2センチの厚さでも、1冊の本の場合と5ミリの厚さの本4冊では違うのか?
 などなど。

 このようなことを教えたり示唆したりした。
 まずは、ベースづくりである。