楽習スペシャル

 松尾学級にて、3時間授業させていただきました。
   ・楽習スペシャル!
   ・追究スペシャル!
   ・表現スペシャル!
   です。
  
   松尾学級が育っていたので、第二段階の指導をおこないました。
   今後の布石を打ちました。
  
   ◆楽習スペシャル!  その1
   楽しい授業を心がけました。
   ※松尾先生が授業記録を書いてくださいました。
  
   ◆計算
   ★フラッシュカード
   0の段
   「立って!」「0の段ね」
   カードで0の段から。
   子どもたちの声「ゼェロ〜。」
   すかさず指導が入る。
   「ダメ,ゼロ!」
   次は姿勢への指導。
   その後はテンポよく繰り返し。
   「きれいな声で」「0!」
   「揃えて」「0!」
   「小さい声で」「0!」
   「だんだん大きな声で」「0!」
   「松尾先生の財布の中は?」「0!」(笑)
   1の段
   『8』のカードをみせて「ハチィ〜。」
   ハハハ・・・戻ってる。(^^;)
   すかさず指導が入る。
   「ハチ!」
   その後は「ブ〜ン,」
   声は天井に響かせるんだよ。
   「緊張」の後に「緩和」
   この絶妙の組み合わせ。
   声の指導が多く入りました。
   腹から声を出す。
   自分自身意識が低い部分でした。
   これだから発表の時の声も小さいんでしょう。
   カードの声から“リンク”です。
   
   フェイントには引っかかりまくりの子どもたち。
   いやぁ,素直な子に育てましたからねぇ。(^^;)
  
   ★10マス計算
   「みんなのかけ算を見ていてもっと速くなると思いました。」
   「先生のクラスは大体1秒か2秒。」(え〜!)
   「×0」
   「何秒で出来るでしょうか?」
   「用意,ブォ〜!」(爆笑)
   「用意ドン!」
   これで「にのさん」の実態を把握されたのでしょう。
   「5秒でいきます。」
   5秒制限。
   Kくんの嬉しそうな顔。
   何年ぶりだろう。
   10マスでKくんががガッツポーズするのは。(^^;)
   「次は3秒制限!」
   杉渕先生の「精神的タイム導入」でこれまたクリアー。
   「次は2秒!」(エ〜〜〜〜〜!)
   でも顔が生き生きしてます。
   力を入れたら2秒は切れない。
   そう,リラックスリラックス。
   もう1回2秒制限。
   「次はムズカシイゾ〜!0秒!」
   (え〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!)
   「それは無理だろう・・・。」
   冷静なRくん。
   「1秒で。」最後は1秒制限に。
   「無理だよ!」というのはTくん。
   それに対し「無理じゃないよ。先生が『用意』っていったらバーッとフライ
  ン
   グ。」
   「セコイやん。」には「分からなかったら良いんだよ。」
   何と言ってもKくんがグングン蘇生(!?)していくのが「ありありと」分
   かる。
   
    ★10マス計算〜その2〜
   バリエーションもいろいろ。
   そう基礎は楽しく。
   ・先生にジャンケンで勝ったらスタート
   ・2列連続「×0」「×1」
   ・下から(人生積み上げ)
   ・下がって上がって
    (「人生落ちていってまた挙がる」byHくん)
   
   挑発&ユーモア
   ・「えい!うるさい!」
   ・「30秒制限なんて赤ちゃんみたい。」
   ・電気イス「ビビビビ!」
    (Kくんが餌食に!(^~^;)ゞ )
   ・「壊れちゃったヨ。」(オマケ)
   
   *こんなに楽しく学習できるんですね。
     「オレおもしろすぎたらオナラが出る!」とはTくん。
     笑い転げながらグングン伸びてました。
   

◆楽習スペシャル!  その2
   
   ◆漢字
   ★フラッシュカード 「とってもいいかんじ」
  
    
   姿勢の指導のあとカード。
   ★カード『とってもいいかんじ』
   『木』
   『林』
   『森』
   『ジャングル(!?)』(林×2)
   『????』(森×2)
   「元氣モリモリ!」(笑)
   「筋肉モリモリ!」(笑)
   『松』『桜』『梅』『楓』
   『匹』
   「一匹,二匹・・・,十匹」
   「『ぴき』がつくのは何個あったでしょう?」
   
   『魚』「さかなさかなさかな〜♪」
   「きれいな声で!」などのバリエーション。
   『刀』「かたなかたなかたな〜♪」
   刀を振り下ろすパフォーマンス付き。
   「人を斬ってはイケマセン!」(笑)
   
   『茶』「チャチャチャ!」
   (「オモチャのチャチャチャ♪」で。)
   これまたバリエーション満載!
   ・ウーロン茶
   ・日本茶
   ・十六茶
   ・加藤茶
   
   『けん』
   『犬』『県』
   じゃん『けん』
   しむら『ケン』(アイ〜ン)
   まつ『ケン』
   
   『班』(はん)
   『晩』(ばん)
   『番』(ばん)
   (「ババンバ!バン!バン!バン!」byドリフ)
   給食に出るのは?
   「パパンパ!パン!パン!パン!」(笑)
   地声で、そして歌う声で。
   音読とリンクしています。
   
   *これでもかというくらいのバリエーション。
     ギャグ満載。
     マイリマシタ。
     まさに「楽習スペシャル」です。
     「シムケン」は1本取った感じです。
     やはり「先手必勝」!(^^;)


 ◆楽習スペシャル!  その3
  
  ★音読『スイミー』
  まずは「ひろ〜い」の限定指導。
  高杉,いえ高過ぎ。
  声を落としていく。
  しかし,今度は下がる。
  微妙なコントロール。
  「先生の声,聴いて!」
  モデルを示して,マネをさせる。
  「分からない人?死んでるね。」(笑)
  男女別でも。
  だんだんと良くなっていく。
  
  「小さな魚の兄弟たちが楽しくくらしていた。」
  だんだん大きくしていく。
  「小さな」は「ち〜さな」になりやすい。
  「ちぃさな」という感じの方がイイ。
  「魚の」のところからクレッシェンド!!
  すると「楽しく」がら怒鳴り声!w(@。@;)w
  そこで「リズム」でもっていく。
  
  「みんな赤いのに1ぴきだけはカラス貝よりも真っ黒」
  「マツオタカシは真っ黒」(笑)
  (ブラックスーツ&ブラックタートル,カラス貝スタイルでした。(^^;))
  「泳ぐのは誰よりも速かった。」
  音読モデル→マネというスタイル。
  グングンスピード感が増す。
  
  「名前はスイミー」
  「名前は」で
  「ジャカ!ジャカ!ジャカ!ジャカ!ジャン♪」
  「スイミ〜!」
  
 ◆楽習スペシャル!  その4
   
   ★音読『私と小鳥と鈴と』
   「わたしと〜ことりと〜すずと〜」
   のばしていました。
   のばさない。短く。
  「でも,まっちゃんが・・・」(子ども)
  「今は『まっちゃん』じゃないんだよ。『すぎちゃん』なんだよ」
  (杉ちゃん) (笑)
  「すぎちゃ〜ん」 (子ども)(笑)
   *このような『返し』が絶妙です,ハイ!
   「わたしと ことりと すずと」
   ・声をおでこから出すイメージ
   ・やさしく
   ・はずむように
   「わたしと ことりと カネと!」(笑)
   ・ゆっくり
   どれが良くてどれが悪いというモノではない。
   いろいろ変えてみる。
   ・おじいさん風
   ・おっさん風
   ・外国人風
   *教室大爆笑。
   
   「わたしが さいふを おとしても」(笑)
   「わたしが 両手を 広げても」
   両手を広げるのはどんな感じか?イメージさせる。
   
   「お空は ちっとも」
   空を指すようにする。
   イメージでもっていく。
   
   「鈴と小鳥とそれから私」
   強弱バリエーションいろいろ。
   ・「鈴と(大きく)小鳥と(小さく)それから私(大きく)」
   ・「鈴と小鳥とそれから私」(だんだん大きく)
   ・「鈴と小鳥とそれからタワシ!」(痛いっ!)
   
   最後は立って(イスも入れて)練習。
   注意するのは2点
   ?響かせる。
   ?みんなで合わせよう。
   *響かせようと意識するだけで響く。
     意識は大きい。
   
   「みんな違ってみんないい」
   ・お腹に力を入れる。
   ・口をあける。
   ・ほっぺたを上げる
   「いい」が「い〜」にならないように注意!
  
  ◆楽習スペシャル!  その5
   
   ★いろいろな表現「ありがとう」
   「ありがとう」を使って、授業しました。
   簡単ですが、奥深い実践です。
  
   バリエーション
   ・アリが1匹,アリが2匹・・・・・「ありがとう!」
   ・松尾先生に親切にしてもらいました。「ありがとう!」
   ・ホントは有り難く思ってないのに。「ありがとう!」
   ・友だちと握手して。「ありがとう!」
   ・汽車に手を振りながら。(汽車を見ながら)「ありがとう!」
   
   音読は、何も難しいことをする必要はありません。
   簡単な文章をどう読むか…
   その氣になれば、いくらでも読み方があります。
   シチュエーションを変えればいいのです。
   ・心の中で「ありがとう」
   ・耳元でそっと「ありがとう」
   ・大きな声で叫んで「ありがとう」
   など、声の大きさによる変化。
   ・目で「ありがとう」
   ・涙を流して「ありがとう」
   ・手を握って「ありがとう」
   たくさん、考えられます。
  
   指導する場合は、どのくらい思いつくかがポイントになりますね。
   私の場合、いくらでも出てきます。
   山本リンダ状態です。
   ※「どうにも止まらない」

◆楽習スペシャル!  その6
   
   教材は『スイミー』
  1週間前に教材を配布。
  月曜日からスキルタイムの後,各自で音読練習をしてきた。
  授業は「指名なし発言」「表現読み」パック。
  
  まずは音読。
  「小さな魚の兄弟たちが楽しくくらしていた。」
  限定指導。
  
  ★読解
  『楽しくくらしていた。』
  楽しくの中身を発言。
  ・何が楽しいのか?
  
  ★指名なし発言
  「発言が遅いですね。パッパッパと。」
  「『○○さん,どうぞ。』は言わなくてイイ。」
  *まずはテンポのイメージと指導。
   
  聞き手は意見を言う人を見る。
  発言者は教師を見るのではなくみんなを見る。
  *聴き合うための「構え」をつくる。
  
  声の大きさも意識させる。
  休み時間の声とつなげるように。
  *声のイメージ。
  
  1人立ったら待つ。
  立ったなと思ったら待っている。
  これを体感させていく。
  「ビデオテープ巻き戻し大作戦」(^_^)/
  
  ★読解
  「楽しくくらしていた。」
  楽しくの中身
  ・遊び
  ・みんなでいる
  意見が出にくくなる。
  *こんな時って結構あります。
    焦ります。(;´д` )
    次の手だてを打てるかどうかですね。
    対応力です。
  →近くの人同士で相談。
    グループで相談。
  *この時に教師がさり氣なくアドバイス。
  違ったタイプの意見が出てくる。
  ・みんなで泳ぐ
  ・お話をしている
  ・おしゃべり
  
  新たな観点から読解する。
  「楽しいのは誰ですか?」
  ・大勢
  ・みんな
  
  ★指名なし発言
  「譲ってもらったらパッと言う。」
  ノロノロしているとテンポが悪くなる。
  こういうときは,またまた「ビデオテープ巻き戻し大作戦」(^_^)/
  *失敗は成功のもとです。
    失敗を放置しないで,再度チャレンジ。
    人生の縮図です。(笑)
  
  下を見ないで話す。
  みんなの方を見て話す。
  *話す時の基本の構えです。
  
  ★細部への意識
  イスの引き方
  ギーッと音がしないように。
  *「音」にこだわることの大切さ。
    「教育」と「音」,密接な関係があると思う。
    家庭でも同じか?(^^;)
    夫婦ゲンカばかりの家は・・・。
  コドモ→(;・_・)・_・) パパ→(;._.)ヾ(ーー;)凸←ママ
  
  ★表現
  「楽しくくらしていた。ある日おそろしいマグロが・・・」
  「楽しくくらしていた。」で一旦顔をさげる。
  パッと顔を上げて「ある日・・・」
  雰囲気を変える。
  実際やってみないと分からない。
  
   杉渕流の追究&表現の授業です。

◆楽習スペシャル!  その7
   
  ★表現読みポイント指導
  
  「すごいはやさでミサイルみたいにつっこんできた。」
  スピード感が命!
  子どもたちノロノロ読み。
  「そんなミサイルじゃ当たんないなっ。」
  「す〜ご〜い〜速さで〜おじ〜さんが・・・全然速くないじゃん!」(笑)
  *「速さ」は比較の問題。
    遅いモノを引き合いに出して速さをイメージする。
  
  「一口でまぐろは小さな赤い」
  「一口で!」
  「まぐろは!」
  一氣に歯切れ良く。
  「小さな」ボリュームも落とす。
  
  「いっぴきのこらず飲みこんだ。」
  いろいろな読み方
  ・かなしそうに
  ・くやしそうに
  ・日本昔話風で
  ・猛スピードで
  
  「誰か読んで下さい。」
  *指名なしでの音読。
   
   ポイントの1つは、バリエーションです。

★表現読みポイント指導
  
  「みんなに聴かせて下さい。」
  2回挑戦する子がいる。
  ・最初との変化
  ・友だちの音読を聴いて
  ・なぜ2回目に挑戦したのか?
  前に出てきて音読させる。
  さっき出来なかったことが出来るようになる感覚が大事。
  *みんなで拍手!
    すると次々に挑戦する子どもたち。
    波及効果!
  
  音読は一人ひとり違う。それがイイ。
  友だちの良いところを取り入れる。
  
  起立しての音読。
  イスの音「ギー!!」(;´д` )
  *「音」に敏感になる。
    これだけで教室は「変わる」。
  
  「逃げたのはスイミーだけ」
  「逃げたのは」で間を取る。
  周りを見渡す。
  そして「スイミーだけ。」
  目の前に幼稚園の子がいると想定。
  本を読んであげます。
  「逃げたのは・・・」(誰?誰?誰?)
  「スイミーだけ。」
  *常に相手意識を持たせる。
    顔でも伝える。
  
   ※聴き手意識を持たせることが大切だと思います。
  「誰に向かって読んでいるの?」
   たいていの場合
  「…」
   です。
   意識している子は少ないです。
   意識させると、ガラッと変わります。

◆楽習スペシャル!  その9
  
   ★読解
  「こわかった さみしかった とてもかなしかった。」
  「こわかった さみしかった かなしかった」中身を発言する。
  最初は「こわかった」中身を発言。
  「楽しかった」と“比べて”みる。
  
   ※杉渕流「一文解釈」の指導です。
   これをマスターすると、あとからあとから考えが出てきます。
  
  ★指名なし発言
  発言の壁を低くしていく。
  「友だちの意見を聴いていいなあと思ったらマネして言っていいよ。」
  第1発言者はNちゃん。
  「にのさん女子3楽坊」の1人。(笑)
  つまりNちゃんのマネして言ったらいいよということ。
  これで第2発言者が続きやすくなる。
  トリアエズ「マネ」しよっか!って。
  
   ※まねするって大切です。
  「まねすることが大切なんですか」
  「まーね」
  
  発言の仕方も指導。
  「みんなの方を向いて言って!」
  *最初が肝心!
    それと最初の子ってのは結構「強い」。
    少々の指導にもへこたれない。
    1人を指導することでクラスへどのように波及するか?
    これは極めて重要な視点だ。
  
   ※指導しないと、発言者はどこを見ているか意識しません。
   または、教師に向かって発言してしまいます。
  「クラス一人ひとりに向かっていおう」
   と声をかけましょう。