具体化と実行

 
   具体化と実行

   「一人ひとりをよく見る」
   学級創りの基本ですね。
   しかし、それを具体化しないと、なんにもなりません。
   実行しないと、なんにもなりません。
  

   3学期が始まりました。
   私の学校では、12日に校内研がありました。
   低学年部の公開授業です。
   いつも、一緒に研究している方の授業です。
  
   1年生の授業、「基礎の時間」です。
   歌、計算、音読をやりました。
   休み明けというのに、子どもたちは落ち着いていました。
  
   歌の授業(『雪のおどり』)
   全体で1回歌います。
   一人ずつ歌います。
  
    こんこん こんこん ふれふれ雪
    ずんずん ずんずん つもれよ雪
  
   というところです。
  
   順番に歌わせていきます。
  
   25人歌うのに5分くらいかかります。
   しかし、だれないのです。
   自分の番が終わっても、きちんとしているのです。
   多くの子が、いっしょに(声を出さないで)歌っています。
  
   先生は、その子に応じた声かけをしていきます。
   ほめる、はげます、アドバイスする
   適切な言葉かけに感心しました。
   毎日見ていないと、できないことです。
   
   歌う声が出なかった子が、歌う声で歌いました。
   うんとほめました。
   みんなが拍手をしました。
   その子は、とてもうれしそうでした。
   仲間の成長を共に喜び合っているのです。
  
   最後に、全員で歌いました。
  
   計算
  
   全員でやります。
  「6+9」
  「17」
   教師が口頭で問題を出します。
   子どもたちが答えます。
  
   次は、一人ずつです。
   順番に問題を出していきます。
   その子によって、問題の難易度を変えています。
   苦手な子には、簡単な問題を出していました。
   どの子にも「できた」という成功体験をさせたのです。
   子どもたちは、けっこう素速く答えていました。
   1年生としては、かなりのレベルです。
   答えがさっと出ない場合、答えられない場合、
  「みんなでやりましょう」
   と、できない子のフォローをしていました。
  
   音読
  
   これは、おもしろかったです。
  
   個別指導がすばらしかったです。
   授業のほとんどが、個別指導です。
   しかし、バラバラではないのです。
   一人ひとりやっているんだけど、全体と調和している…
   一斉授業なのです。
   不思議です。
   うまく表現できません。
  
  

   基礎の時間
    ・歌
    ・計算
   が終わりました。
  
   次は、音読です。
   題材は『くじらぐも』
  
   3人一組です。
   「子ども」「くじら」「ナレーション」役にわかれています。
   まず、役ごとに練習しました。
   一斉指導です。
   「子ども」→「くじら」→「ナレーション」
   の順に読みました。
   それぞれをほめます。
   アドバイスします。
  
   次に、一人ずつ一つのセリフをいいます。
   (ナレーションは一文)
   ほめます。
   アドバイスします。
  
   次は、3人組での練習です。
  
   そして発表。
   グループごとに工夫があり、おもしろかったです。
  
   くじらの位置を変え(教室の後ろ)距離感を出す。
   「おーい」呼びかけるときに、手をメガホンのようにする。
   「おーい」のとき、手を振る。
   語りかけるように、聴き手の顔を見ながら話す(ナレーション)
  
   1年生といえども、やるものです。
   かなり表現力が育ってきたなと、うれしくなりました。
  
   一斉、個別、グループ学習の使い分けが見事でした。
  
   

   毎日、その子を

   「一人ひとりをよく見る」
   学級創りの基本です。
   具体化する…
   実行する…
   「難しい」ですね。
  
   しかし、毎日その子を見て指導していると思いつくのです。
   「毎日、その子を」がキーだと思います。