校内研 準備〜



   校内研究会、6月編

   2年生の授業公開。
   少人数制算数の授業である。
   
   新河岸小の授業公開は、次のようになっている。
   ・チャレンジタイム(15分)
   ・授業(45分)
   60分授業なのである。
  
   ◆チャレンジタイム
  
   音読は、2学級とも同じ教材。
   北原白秋の『お祭り』だった。
   群読教材定番中の定番である。
  
   ベテランの先生の学級は…
   御輿を担ぐポーズで動きをつけながらの音読だった。
   声はよく出ていた。
   ちょっとテンポが遅いのが残念だった。
  
   若手の先生の学級は…
   一度指導にいっている。
   そのときは、
   ・声は出ている。
   ・語尾が下がる。
   ・テンポがよくない。
   ・強弱などの表現ができない。
   まだ、取り組み始めたばかりとのことだった。
  
   私が指導したのは、盛りだくさん(笑)
   子どもたちの音読は、みるみるうちに変わった。
   ※しかし、すぐ変わるものは、すぐ戻るのである。
   どれかを選んで指導したらとアドバイスした。
   若手の先生が選んだのは、
   ・リズムとテンポ
   軽快なリズム、御輿を担いでいる感じがよく出ていた。
   ・「わっしょい」を8回に増やし、強弱をつける。
   最初は小さく、だんだん声を大きくしていくのである。
  
   わずかな期間で、2つをクリア。
   たいしたものである。
   「やればできる」
  
  
   ◆音読
   
   ベテランの先生は、紙鍵盤を使った歌の指導をしていた。
   鍵盤ハーモニカの練習になっている。
   これは、音楽の時間にやることでは…という意見もあったが…
   私は、そう思わなかった。
   音読として扱えばいい。
   音読で「かっこう」→「紙鍵盤」歌う。
   指で読む→指を使う→10マス計算にも連動する。
   おもしろい方法であると思った。
  
   ◆計算
   100玉そろばん
   これまた、定番である。
   しかし、若手の先生のほうはテンポがよかった。
  
   時間が余ったので、教務主任の先生が飛び入り。
   高速100玉そろばん。
   おもしろかった。
   圧倒的なスピード。
   ついていく子どもたち。
   盛り上がった。
  
   10マス計算
   これからだろう。
   問題は、できない子、苦手な子である。


   算数の授業
  
   「100より大きな数をしらべよう」
  
   授業するにあたって、私がアドバイスしたことは2点。
   ・実態調査をする。
   ・復習をする。
  
   その単元に入る前に、準備をしておくことが大切である。
   教材研究とは、教材の研究と子どもの研究である。
   後者がおろそかにされることが多い。
   調査すれば、一人ひとりの実態が浮き彫りになる。
   思ったよりできない、忘れているということがある。
   こうなってくると、計画も変更される。
   その単元に入る前に、やることがあるからである。
   ふつう、○○ができているという前提で組み立てられている。
   前提が崩れれば、計画もくそもない。
   子どもから遊離したものになってしまう。
  
   2年生の先生方は、実態調査をした。
   そして、復習に3時間あてたという。
   子どもを育てるのは、6年間(小学校)。
   最低、1年先を見て指導すべきだと思う。
   研究授業の1時間、見栄えがよければいいという物ではない。
   その時間は、
   ・今までの積み上げの発表
   ・今後の布石
   の両面の意味をもっている。


  見るもの? するもの?
  
   新河岸小では、全員が研究授業することになっている。
   ※私がかかわってからそうしていただいている。
   年間、研究授業の回数は7回。
   学級担任は、最低1回の授業を後悔、いや、公開することになっている。
  「授業者は一人のほうがいい」
  「一人だったら、じっくり授業が見られる」
  「深めるためには…」
   いろいろな意見がある。
   
   授業を見る
   授業をする
   どちらが力がつくだろうか。
   どちらが真剣に取り組むだろうか。
  「どんなことでも協力するから、杉渕さんが授業者になって」
   ※若いころ勤めていた学校での話。
   授業を見せたがらない人は多かった。
  
   だれが授業して、だれかがしない。
   それより、全員がするほうがいいと思う。
   「私ばっかり」「何で私が」というものがなくなる。
   授業を見るより、授業をするを優先するのが新河岸小。
   授業する方が、100倍力がつく。

   披露宴方式
  
   協議会終了。
   あまり発言しなかった方もいる。
   公の場では発言しないが、私的な場では発言するのが人の常。
   今回は、「披露宴方式」を採用。
   授業者3人は、部屋の前に並んでいただく。
   イメージとしては、披露宴の見送り。
   新郎新婦が屏風の前に立つ。
   帰る人たちが、一言声をかけていく。
   あの場面である。
  
   各人、授業者に声をかけていく。
  「一言ほめてください」(笑)
   ところが、一言では終わらないのである。
   一人ひとり、けっこうおしゃべりしている。
   先ほどの協議会とうってかわって、にぎやか。
   盛り上がっている。
   全員が協議会の部屋から出るまでに、15分以上かかっていた。
  


  お茶会
  
   協議会終了後は、お茶会。
   和菓子とお茶で談笑。
   ほとんどの人が参加している。
   授業のこと、その他のこと、いろいろな話が出された。
   
   5時にお茶会終了。
   5時半からは、飲み会である。
   今回は、15人が参加。
   ものすごい数である。
   かなり遅くまで飲んでいた。
   私は、二次会までつきあう。
   あっという間に、終電の時間。
  
   このように、授業者を慰労している。
   みんなが、校内研フルコースに参加している。