モチベーション |
教育のポイントは、ただ1つ。
この稿では、「やる氣を引き出す手だて」を紹介したいと思います。 |
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歌う意味 金曜の朝は、全校合唱。 2回の廊下、階段で歌います。 集まってきた子どもたち。 ざわざわしています。 さすがに、6年生は静かに待っていますが。 「これから歌うんだ」 という意識が薄いです。 まだまだ、育っていません。 まず、1回歌わせます。 歌う子は歌っているけど…という状態です。 こんな状態ですから、結果は… 歌は、その学級、学校の実力がもろに出ます。 「今日は、5年生が移動教室から帰ってきます」 「5年生、楽しい思い出がつくれたでしょうか」 「お帰りなさいの思いを込めて歌いましょう」 「今日は、5年生のために歌いましょう」 というようなことを語りました。 『地球の子ども』『瑠璃色の地球』 を全員で歌います。 1回目と違い、出だしから集中していました。 目が真剣でした。 声も出ていました。 みんなの心がそろってきました。 心がそろったとき、 表情が変わります。 歌が変わります。 空氣が変わります。 1回目と2回目の違いを感じてほしいものです。 まだまだ、先になりそうですね。 しかし、現象面ではえらい違いでした。 1回目の歌とは、別人でした。 モチベーションの違いが生み出す結果でしょうか。 |
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命題をクリアせよ! 授業風景です。 基礎の時間、10マス計算のかけ算です。 「おまえは、今の生き方のままでいいのか」 「自分を変えようとは思わないのか」」 「人は一人で生きているんじゃないんだ」 天童先生(陣内さん)のまねをしていいます。 「新しい命題が届いた」 「今週中に、かけ算で2分切れなければ即死亡!」 そう、『天国に一番近い男』です。 子どもたちは、和也(松岡さん)になって、命題に挑戦するのです。 この週は、氣合が入っていましたね。 23人中、20人が命題をクリアしました。 3人は、あと少しでクリアというところまできました。 命題をクリアできなかった子は…即死亡なのですが… 遊戯王カード「死者蘇生」を見せました。 復活です(笑) |
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へんし〜んっ \(0\0)ゝ くり下がりは仮面ライダーで かなり前のことです。 2年生の授業をしてくれないかと頼まれました。 算数の授業です。 筆算を教えているのですが、うまくいかないとのこと。 子どもたちは、わけがわからなくて混乱しているようです。 14ー9などは、さっと答えられます。 「筆算」のやり方にとまどっているのでしょう。 授業開始。 次のように板書します。
問題は、14−9です。 14 ー 9 ───── という計算です。 用意しておくもの ・色が用紙でつくった10円玉…1枚 1円玉…10枚つながっているもの 「4から9は引けません」(教師) 「4から9は引けません」(子ども) 「コツコツ」(10の部屋をノックする音) 動きをつけてやります。やらせます。 「コツコツ」(子ども) ※以下、子どものセリフは省略します。 「10円さん、10円さん」 「はーい、何ですか?」 「ちょっと困っているんですけど」 「おやおや、どうしました」(一人二役) 「お金が足りなくて困っています」 「あっ、そう」(部屋の中に入ろうとする) 「ちょっと待ったー」 「なんですか」 「10円ちょうだい」(かわいくやる)(笑) 「いや」(爆笑) 「そんなこといわないで、ちょうだい」 「いや」 「おねがーい、ちょうだい」 「しょうがないなー今回だけですよ、はい10円」 色が用紙でつくった10円玉をわたします。 当然一人芝居です。 表彰式の音楽を口ずさみながらやります。 「ありがとう」 「10円が1円の部屋にくると…」 仮面ライダーのポーズで 「へんし〜んっ 。とおーっ」 大爆笑。 やらせます。 「もういちどやるよ。みんなも一緒にやるんですよ」 「10円が1円の部屋にくると…」 「へんし〜んっ 。とおーっ」 10円玉を1円玉10枚に変えます。 黒板に貼り付けます。 仮面ライダーは、バカ受けです。 覚えるでしょうね。 やるたびに、変身のポーズをやりましたから。 40を越えた大人が汗かいて(笑) 仮面ライダーになりきって変身 ※真剣にやることが必要です。 テレビを見て、ポーズを研究しておきます。 筆算の指導 くり下がりは、「変身」で。 これはインパクトがあります。 この日、問題を解くたびに 「へんし〜んっ 。とおーっ」 をやりました。子どもたちと一緒に。 文章にするのは難しいですね… 2年生の先生は、涙を流して笑っていました。 人が真剣にやっているのに! |
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100マス計算をやる氣にさせる方法 100マス計算をやっています。 苦手な子も、練習した分速くなります。 努力が、タイムとなってあらわれます。 とてもいい方法です。 いくらいい方法でも、やり続けているとあきてきます。 モチベーションが下がります。 しかし、ちょっとしたことで回復します。 今回は、「二色筋肉」です。 『筋肉番付』という人氣番組があります。 その中で、「三色筋肉」という種目があります。 腹筋、背筋、腕立て伏せを、それぞれ1分ずつ連続してやるのです。 すごい人は、合計200回を越えます。 20代のころなら自信があったのですが… 今は… 何回行くでしょうね(笑) 閑話休題 これを使います。 題して、「二色筋肉」。 100マス計算たし算とかけ算を連続してやるのです。 (たし算100題+かけ算100題) 制限時間は、4分です。 2分たったら、終わってなくても次の種目にいかなければなりません。 「『二色筋肉』いきます。よーい、ドン」 燃えますね、これは。 このところ毎日やっていますが、盛り上がっています。 記録も急上昇。 ついに、トップの子は1分59秒。 2分を切りました。 23人中、19人が4分を切っています。 ゆくゆくは、「三色筋肉」(たし算、かけ算、ひき算の連続 |
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対 決 神津小では、交流授業がおこなわれています。 異学年で、一緒に授業をするのです。 今回は、2年生と授業をしました。 2年生に、10マス計算を教えにいきました。 プリントを1枚やったところで、バトンタッチ。 「次は、6年生がやります」 「どれくらい速いか見てください」 「はやーい」 2年生は、びっくりしていました。 6年生は、まんざらでもない表情です。 さて、ここからが本番です。 「赤コーナー 6年生チャンピオン Sさん」 「青コーナー2年生代表 Dくん」 「みなさん、こんにちは。『筋肉番付』司会の○○です」 「今日は、10マス計算の対決です」 「6年生対2年生の対決です。どうですか、解説の杉渕さん」 「2年生は1列、6年生は3列ですからね」 「えーっ」 という声があがりました。 「これは、6年生にとってはきつい試合になりそうです」 2年生は、1列(10題)、6年生は、3列(10×3=30題) 「よーい、どん」 結果は、6年代表の圧勝でした。 10秒で30題をクリア。 2年生代表は、8問でストップ。 「次は、ぼくがやる」 「私がやりたい」 盛り上がったところ授業終了。 2年生のモチベーション、一氣に上昇。 打倒6年生! 「次は、6年生と対決しましょう」 「2年生は1列、6年生は2列です」 教室に帰ってから… 子どもたち(6年生)は、休み時間練習していました。 今までなかったことです(笑) 2年生に負けたら恥ずかしいと思ったのでしょう。 下級生と対決させます。 下級生となると、負けられません。 プライドが許しません。 次の交流授業 さすがに、6年生は強かったです。 下級生は、悔しがっていました。 |
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ファンの目 1年生の先生に頼まれました。 「10マス計算の様子を見せてください」 最近、10マス計算に取り組み始めたそうです。 さっそく、1年生が見にきました。 見にきてびっくりしていました。 まずは、代表による10マス計算です。 各班の代表が10マス計算をします。 1年生は、+1をやっているので、それをやりました。 「1…2…」 「はい」 「3秒」 「はい」4秒 だいたい、3〜4秒でできます。 1年生は、びっくりです。 一番速い子でも、10秒以上かかっているのですから。 「ひゃーっ」 みんな驚いています。 「すうごーい」 「すうごーい」 の連発でした。 「Aねーちゃん、速い」 「Bねーちゃん、速い」 ついでに、「三色筋肉」を見てもらうことにしました。 100マス計算×3です。 見られているせいか 見られている成果 新記録続出! 3分の2以上の子が、5分を切りました。 (制限時間は、6分) この日、初めて合格した子もいました。 生命エネルギーを噴出したSくん。 驚異的なスピードで合格。 もちろん、見られても普段どおりの子もいました。 平常心ですね(笑) ある女優さんの話を聴いたことがあります。 美しさの秘訣は、「見られていること」だそうです。 ファンの目が、美しさの秘訣だそうです。 なるほど。 下級生の目は、ファンの目と同じ効果を持つのでしょう。 |