次の一手


 
 テーマは、次の一手です。

 子どもを指導します。
 最初はうまくいきます。
 しかし、だんだんトーンが下がってきます。
 マンネリ化します。
 元に戻ってしまった…
 こんなことはありませんか。
 次の一手を打てないために失敗している人はいませんか。

 さあ、次の一手を考えましょう。




  あいさつの指導

 今、私の学校ではあいさつの指導をしています。
 生活指導の重点です。
 「大きな声であいさつしよう」という取り組みをしています。

 報告が、一般的なものになってきます。
「私の学級は、大きな声であいさつしています」
「大きな声であいさつできるようになりました」

 どうやったら、大きな声であいさつするようになったのでしょうか。
 報告を聴いていても、どうもストンと落ちません。
 何かが違うように思います。

 学級全体の、漠然とした報告しかないからでしょうか。

 一人ひとりに目を向けてみましょう。
 全員が、大きな声であいさつをしていますか。

 一人ひとりに、あいさつをさせてみましょう。
 いろいろな子がいると思います。
 実態を把握するのに3分もかかりません。
 何でもそうですが、一人ひとりを見るのが基本だと思います。

 一人ひとりにやらせてみます。
 ここではじめて、はっきりわかります。
 簡単にいえば、声を出している子、出していない子がわかるのです。
 声を出している子には、次の指導を。
 出していない子には、その子に応じて声を出させる指導を。

 それから、全体に戻ります。
 もう一度、全員であいさつしてみましょう。
 ものすごく声が出ると思います。

 全体→個→全体→個のくり返しです。

 全員であいさつするときは、声が大きくなりました。

 
 しかし、朝教室に入ってくるときは…どうでしょうか。

 私のほうからあいさつします。
 張りのある声でいいます。
 子どもたちもあいさつします。
 蚊の泣くような声の子もいます。
 私と同じくらい大きな声であいさつする子もいます。

 一人ひとりに声をかけています。
 「声を大きく」とか、そんなことはいいません。
 ただただ、自分が声をかけます。

 そうこうしているうちに、だんだん変わってきます。
 

 あいさつ21連発

 一人ずつ「おはようございます」といわせます。
 私の学級は、21人。
 あいさつ21連発です。
 いやいや、私もやりますので22連発かな。
 
 テンポよくやっていきます。
 「おはようございます」「おはようございます」「おはようございます」
 間をあけません。

 この方法は、波及しています。
 いろいな学年で、「あいさつ○連発」が行われています。

 特にすばらしいのが1年生です。
 職員室にあいさつにきます。
 廊下でもあいさつします。
 立ち止まってあいさつするのです。
 目を見てあいさつするのです。

 その子たちを毎日見ていると、次の一手が見えてきます。
 方法が先にあると、見えません。

 子どもたちによるあいさつ

 軌道に乗ってくると、子どもたちが動き始めます。
 あいさつ運動を始めます。
 意識の高い子が、みんなに声をかけるのです。
 

  ひらがなの指導

 1年生の娘が宿題をやっていました。
「お父さん、いっしょにやって」
とのことです。
 「のつくことばをさがしましょう」
 うし、うま、うさぎ…というように書いていきました。

 うのつく言葉 バリエーション

 以前1年生を受け持ったとき、授業しました。

 ただ書かせるだけでもおもしろいですね。
 全員に一つずつ発表させてもおもしろいです。
 班対抗でやってもいいですね。
 「うのつく2文字の言葉」
 「階段をつくろう」


 このようにしていくのもいいですね。

  最後に「う」のつく言葉を探そう
  「う」が2つつく言葉を探そう

 などなど、いろいろなバリエーションが考えられます。

 まだまだあります。

 ジェスチャーです。
 「うさぎ」
 何をやったか当てるのです。
 盛り上がります。
 表現力の養成にもなります(笑)

 尻文字(笑)
 お尻で文字を書きます。
 それを当てるのです。

 ジェスチャー、尻文字、この系統は得意です(笑)
 
 このように指導すると、子どもはあきません。
 いくらでも学習します。
 集中します。

 次の一手とは、新たな企画でもあるのです。

 一瞬の切り返し

 授業は、これにつきるといってもいいでしょう。
 月並みな言葉でいえば、「ゆさぶり」です。