杉渕家の裏技


 この稿では、「子どもががらっと変わる」を紹介します。
 題して、「杉渕家の裏技」です。
 
 進んで掃除するようになる裏技

 荒れた学級を受け持ちます。
 掃除の時間は、遊び時間。
 雑巾を投げたり、箒を振り回したり…
「静かにしなさい」
といっても何ら変わらず。
 厳しく叱っても、教師がいなくなれば元の木阿弥。

「毎日いっているんですけど」
「口を酸っぱくしていっているんですけど…」
 正攻法は効果なし!
 というより、あまりに芸がありません。 
 これで動いたら、教師はいりません。
 
 義務感で動く子は、あまりいません。
 「楽しそう、おもしろそう」と思ったとき、子どもは動きます。
 
 ヒントは、『トム・ソーヤの冒険』にあります。

 私は、クレンザーを買ってきました。
 子どもたちが遊んでいるのは、注意しません。
 それをつけて、黙々と机を拭くのです。
 子どもたちの机(の上)は、大変きたないです。
 クレンザーを使うと、見る見るうちにきれいになります。
「うわーっ、きれい」
 そばで見ていた子がいいます。
「先生、すごくきれいになるね」
「そうでしょ。これを使うとすごくきれいになるんだよ」
「ぼくにも、貸して」
「いいよ、君は、思いっきり遊んでいなさい。掃除は、先生にまかせなさい」
「そんなこといわないで、貸してください」
「だめです」
「お願いします」
「しょうがないなー、君だけ特別だよ」

 ノートをきれいに書くようになる裏技

 キラペン(ラメ入りのペン)を使います。
 定価100円くらい。
 ホームセンターなどで買えば、90円くらいでしょうか。
 ラメ入りのボールペン、蛍光色のボールペンを用意します。
 
 今回は、60本くらい用意しました。
 クリスマスプレゼントとして、1本ずつあげました。
 子どもたちは大喜び。
「先生、ありがとう」
 大感激です。
 100円でこんなに喜んでもらえるなんて…

 行動を素早くする裏技

 行動が遅い子がいますね。
 その子のために全体が待っている…
 その場の空氣がだれます。
 積み重ねると、膨大な時間を浪費することになります。
 
 さて、行動を素早くする技を紹介します。
 トランプをやらせます。
 「スピード」(早出し、早撃ちなどともいいます)をやらせます。
 のろのろしていると、あっという間に負けてしまいます。
 これをやっていると、瞬間的な判断力、反応力がついてきます。

 カルタもいいですね。
 
 

 辞書を引くようになる裏技

 Aくんは、辞書を引かなかった。
「かったるい」
「めんどうくさい」
 生活同様に、めんどうくさがっていたのである。
 しかし、あるとき急に辞書を引くようになった。

 いったい何が起こったというのか?
 
 
 歯磨きするようになる裏技

 娘は、いわれないと歯磨きしません(笑)
 しかし、「たまごっち」を買ってからは違います。
 家内に
「たまごっちが歯磨きしているのだから、由紀子も磨きなさい」
といわれると、素直に「はい」というのです。
 「たまごっち」さまさまです。