休み明け、いつもと違う子どもたち。 あくびをしたり、しゃべったりすることはありませんか。 「きちんとしなさい」といっても、ほとんど効果はありません。 充実した休みを過ごし元氣いっぱいで登校する子は、少ないと思います。 疲れて出てくる子が多いように感じます。 (大人と同じ) いつもと同じように授業すると、 「あれ、こんなはずじゃない」 怒り心頭(笑)になることもあるでしょう。 私が提案するのは、「休み明けの授業」です。 普段の授業と、ちょっと変えてみませんか。 |
あいさつ 休み明けの授業、いつもとちょっと違います。 簡単なところから入ります。 いつもより、パフォーマンスをします。 おもしろおかしく笑わせながら。 声を出させることもします。 体を目覚めさせるのは、声を出させるのが一番です。 「おはようございます 36連発」をおこないます。 一人ずつあいさつさせるのです。 誰が声を出し誰が出していないか、明確になります。 まずは、私があいさつします。 それから、一人ずつあいさつします。 最後は全員で「おはようございます」 いまいちのときは、2周目に入ります。 「えっ、1回やったよ」で終わらないのが杉渕学級。 できるまでやらないと、意味はありません。 強制せず、全員で(強制していますね 笑 )。 この「全員で」というところがみそです。 たいていの場合、できない子がくり返しやらされます。 私の場合は、全員でくり返します。 また、よく声が出ている子に何度もいわせます。 「すばらしいあいさつだね。一生の財産ですよ」 ※休み明けの朝は、早くから教室で子どもたちを待ちます。 子どもが教室に入ってくる瞬間「おはようございます」といいます。 教師から声をかけるのです。 私の場合は、ものすごく大きく響く声です。 これが伏線になっています。 |
音読 休み明けの授業、いつもとちょっと違います。 簡単なところから入ります。 いつもより、パフォーマンスをします。 おもしろおかしく笑わせながら。 あいさつ「○人連発」のあとは、音読です。 声を出させます。 まずは、全員で。 今まで学習した教材の音読メドレーです。 次に、一人ずつ音読させます。 時間の関係で、一カ所のみ。 一文です。 たとえば、「あなたへ」という詩だったら「やったー」だけ。 短いです。 一人ずつやっても、1分です。 テンポよくやらせます。 「前の人が終わりそうになったら、さっと立ちましょう」 「『やったー』の「や」で立たないと間に合わないかな」 「うまくできない人は、前の人と一緒に立ちましょう」 心の準備ができていないと、さっと立てません。 休み明けでぼーっとしている子は、ワンテンポずれます。 ※休み明け、立ったり座ったりさせる回数を多くします。 「○○くん、いいねー」 いい子は何度もやらせます。 声が出ていない子には、何もいいません。 いい子をほめる、くり返しやらせるのがポイントです。 一人ひとりの途中で、全員を入れます。 「今、○○くんのよかったねー。みんなでまねして」 「やったー」(全員) このように、ところどころで全員を入れます。 男の子だけ、女の子だけというバージョンもあります。 「1回読めば終わり」にしないのです。 何度も読ませるのが私流です。 |
パフォーマンス音読 今日は三連休明け。 朝の感じでは、だいぶ戻ってきたように思いました。 休みに影響されにくくなってきたのです。 ここまでくるのに1ヶ月かかりました。 ※夏が終わってから。 さて、音読です。 『わらぐつの中の神様』をやっています。 その中から、まさえの台詞を取り上げました。 「うっへー、つめたい。お母さん、どうする」 というところです。 まずは、一人ずつ読ませました。 次に、状況をイメージさせる言葉かけをしました。 ・まさえは、お母さんを見ていっているのか。 ・お母さんはちょっと離れたところにいるのか。 ・お母さんは近くにいるのか。 ・違う部屋でいっている。 ・甘えたようにいっている。 ・お母さんがするのが当然だというようにいっている。 ・あわよくばお母さんにやってもらおうと思っていっている。 などなど。 その次が、メインです。 ペアでいわせました。 一人が、まさえ役。上記の台詞をいいます。 一人が、お母さん役。 まさえの台詞にアドリブで答えるのです。 「うっへー、つめたい。お母さん、どうする」 「あっ、そう」 「それがどうしたの」 「ふーん」 「うっへー、つめたい。お母さん、どうする」 「自分のことはじぶんでしなさい!」 「うっへー、つめたい。お母さん、どうする」 「…」(無視) 「うっへー、つめたい。お母さん、どうする」 「お風呂であたためなさい」(笑) など。 爆笑の連続。 少々やりすぎました(笑) 休み明けは、パフォーマンスがいいですね。 |
計算 現在、基礎学力づくりとして、 ・10マス計算 ・「なんのこれ式」 九九の答えをすべて書く (例)12 □×□、 □×□、□×□、 □×□ ※ 2×6、6×2、3×4、4×3と書く をやっています。 時間があるときは、それぞれ2回おこないます。 10マス計算、表は1列ずつ、裏は10列連続です。 ふだんは、かなりのスピードでおこないます。 表から裏にうつる際も、間を開けません。 連続といっていいくらいです。 「なんのこれ式」も同様です。 休み明けは、ちょっと変えます。 1回目は、いつも通り。 記録が落ちている子が多いです。 ですから、2回目の前に「作戦タイム」を取ります。 「作戦タイム!」 自己分析をするのです。 ・どこが速かったか。 ・どこで時間がかかったか。 ・遅くなった原因は何か。 など。 力が弱い子は、同じ失敗をします。 さっきできなかったのだから、そこに氣をつけてやればいいのに… ともうのですが、現実はできません。 ぼーっとしている状態なのです(笑) 私のほうで、指摘をします。 「○○を練習してごらん」 弱い子は、いつも同じところでひっかかるのです。 そこにくるとフリーズしてしまうのです。 少し練習させます。 声を出していわせます。 「12は、3×4、4×3」 2×6、6×2はさっと書けます。 3×4で止まってしまうのです。 いつもそうです。 毎日やっているのですが… 休み明けになると、長いこと止まっています。 「16は、2×8、8×2」 4×4は、すぐに書けます。 ところが、2×8が出ないのです。 このようにして、1つずつやっていきます。 弱い子の場合、一人でやらせるのは厳しいです。 やる氣がない… やる氣があっても、意識が低い… 一緒にやることが必要だと思います。 2回目。 ぐんとよくなります。 ※よくならない場合もあります。 三連休明けなど。 ここで、指導者は深呼吸3回。 怒らない、怒らない(笑) 「何で、こんな簡単なことが〜」 という言葉を飲み込みます。 朝からおなかがいっぱい(笑) |
漢字 チャレンジタイムで、漢字の学習をしています。 何年生の漢字を学習するかは、子どもによって違います。 (3〜5年生の漢字) プリントは、漢字100個書くようになっています。 答えもついています。 今日のテーマを決めてやらせています。 休み明けは、ただやる子が出てきます。 その子の近くにいき、声をかけます。 見ると…木曜日、金曜日と同じ間違いをしています。 3回目です。 力が弱い子は、なかなか伸びません。 能力が育っていないのです。 そのときは、「わかった」つもりになっています。 教師に指摘されて、何度か練習します。 次の日になると、前に戻ってしまうのです。 ですから、なかなか前に進めません。 休み明けは、特にそうです。 「ああ、またか…」 ときどきこのように思います。 でも、ここで怒ってしまうと、もっと実力がダウンします。 ますます劣等感をもってしまいます。 弱い子に限ってそうです。 「だったら、家で練習すればいいのに…」 いえいえ、練習などしませんね(笑) 「いい字だね」 「濃く書いていて、力強いね」 など、いい点をほめます。 それから、ミスを指摘します。 ※他にあっても、弱い子にはワンポイントのみ。 その子のミスは、試験のつくり「式」という字です。 「ほこづくり」にしてしまうのです。 「機」のつくりのように「ノ」を書いてしまうのです。 ※テキストだと、説明が難しいですね(笑) とにかく、いつも、最後に「ノ」を書いてしまうのです。 間違って覚えたのでしょうね。 それが、居座っているのです。 強いのです。 何度防衛したことでしょうか。 数々の挑戦を打ち負かしています。 さて、今日はどうでしょうか。 チャレンジタイムで、漢字の学習をしています。 何年生の漢字を学習するかは、子どもによって違います。 (3〜5年生の漢字) プリントは、漢字100個書くようになっています。 答えもついています。 今日のテーマの確認、全体に指導します。 「今日のテーマはなんですか」 即答できないといけません。 「えーっと」 といったら、はっきりしていないのです。 はっきり意識して練習するか、何となく練習するか 運命のわかれ道です。 休み明けは、意識が薄くなります。 テーマは、なんでもいいのです。 自分で「これだ」と決めることが大切なのです。 ・書き順 ・○○という字 ・スピード ・ていねいさ ・形をきちんとする 子どもによって違います。 そのときによって違います。 明確な意識を持って練習することが大切なのです。 ※漢字に限ったことではありませんね。 →意志決定の練習です。 |
すべてがあらわに 休み明けは、意識が薄くなります。 全校朝会を見ると、よくわかります。 その学校の実力、その学級の実力がすべてあらわになります。 ふらふらする子、おしゃべりをする子、あくびをする子… 個人の問題。 学級全体が、ふらふら、ざわざわ。 学校全体が、ふらふら、ざわざわ。 かなり前のことです。 いつもえらそうなことをいっている校長先生の学校を参観。 ※中学校です。 朝会のときから見ました。 その校長先生は、とてもいやそうな顔をしていました(笑) まさか、朝会から見られるとは思ってもいなかったのでしょう。 甘いねー。 生徒は、ふらふら、ざわざわ、あくびの連発。 大きな声でしゃべっている子もいます。 校歌、ほとんど声を出しません。 よくもまあ、こんな状態でえらそうなことがいえるものです。 全校朝会は、実力をチェックするいい機会です。 1週間に一度のテストです。 自分の学級のすべてがあらわになります。 育っているか、崩れているか 現状維持はありません。 子ども云々ではなく、教師の指導の成果がもろに出るのです。 子どもたちの態度がいい場合は、継続、さらなる発展をねらいます。 よくない場合は、自分の指導を振り返り、改善します。 ・学級全体 ・一人ひとり 2つの点で見ます。 杉渕学級、10月に入り、ようやく夏前の状態に戻りました。 本番は、これからです。 来週は、学校公開です。 |